【Bloodstained: Ritual of the Night】概要とプレイレポ

【Bloodstained: Ritual of the Night】概要とプレイレポ アイキャッチ
 

 

ちょっと時間がかかってしまいましたがやっと初回クリアしました。ということで今更ですが、ぼちぼちと感想です。
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Bloodstained 概要

Bloodstained: Ritual of the Nightはポテコが業界に入るきっかけとなった「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」などの悪魔城シリーズの名物ディレクターIGAさんが、KONAMI退社後初めて世に送り出す作品となります。
Kickstarterで成功したのが2015年ですので、結局丸4年待ったことになります。その間には開発会社の変更、プラットフォームの変更などなど幾多の困難を乗り越えて2019年6月やっと発売となりました。
最終的にPC・PS4・Xbox One・Nintendo Switchの4プラットフォーム展開となっています。ただし2019年7月現在で、日本語コンシューマ版の発売はされておらず、一応PS4・Nintendo Switchともに9月発売予定ということになっていますが、詳細はアナウンス待ちです。
Kickstereterのバッカーのみ、選択プラットフォーム、デジタルorフィジカルの予約差なく、Steam版のKeyがお詫びとして先行配布されています。PS4でプレイしたい場合は2019/7現在、アメリカなどから北米版等を輸入するか、アメリカPSNアカウントで英語版をDL(日本語化可能)するという選択肢になります。
PC版でよいという方はSteamで日本語版がプレイできます。

※PS4・Switch両プラットフォーム日本語版の発売日は2019/10/24となりました。

※Nintendo Switchは様々な不具合があるようで、対応中とのことですが要注意です。

ストーリー

18世紀のイギリス、錬金術が盛んな時代。その秘術により、悪魔の結晶を体内に宿す「シャードリンカー」と呼ばれる存在になった主人公「ミリアム」は、ある事件によって10年にわたる眠りについていました。ミリアムが眠りについている間に、幼馴染である「ジーベル」が同じく実験によりシャードリンカーにされ、その復讐をしようと悪魔の城を呼び出します。目覚めた彼女はそれを知り、彼との約束、お互いに何かあったらその時は他方を助けると誓ったことを守ろうと決心します。ミリアムはジーベルを助けるために、結晶の力を使うことにしますが、それは悪魔の力が強くなり自分の体がむしばまれていくことを意味します。ジーベルを助け、黒幕を倒して再び平和な日々を取り戻すためミリアムは悪魔の城へと向かいます。

ゲーム概要

「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」から始まった「メトロイドヴァニア」と呼ばれる横スクロール型探索アクションゲームとなっており、3Dで作られているため、横スクロールといっても奥行きの感じられる美しい作品に仕上がっています。

広大なマップをエリアごとに探索していき、ボスを倒したりアイテムやスキルを入手することによって、少しづつ探索範囲を広げていくという「メトロイドヴァニア」の基本を忠実に、これまでIGAさんが手がけてきた多くのタイトルのオマージュなどがちりばめられており、プレイ経験者にはニヤッとする場面、懐かしい場面などを探す楽しみもあります。
各エリアはステンドグラスが印象的な大聖堂、古い書物で満たされた図書館、錬金術の研究棟、炎の洞窟などなど、バラエティに富み、多くの罠やギミック、そして様々な敵がプレイヤーの行く手を阻みます。
彼女に手を貸すヨハネスや、敵対してくる東洋の侍、斬月(ざんげつ)、支援のため協会より派遣されたドミニクなどの登場人物たちもストーリーに密接にかかわってくることとなります。サブキャラですが、ぶっそうな雄たけびを上げるおばさまが、今回ポテコのお気に入りです(笑)

懐かしの大聖堂がこんなにきれいに!
「月下」を彷彿させる美しい大聖堂

本作は「シャード」と呼ばれる悪魔の力が結晶化したものが大きなキーとなっており、敵を倒すとその悪魔固有のシャードを落とすことがあり、それを手に入れることによって特別なスキルが使えるようになります。特にボス悪魔が持つ「シャード」は強力で、自らを光として鏡に反射させたり、水中で推進力を得たりと、それまで行けなかったエリアを探索するための重要な役目を持っています。キャラのシステムは「暁月」などのほうが近いのかな?

それとは別に、一部の武器に設定されている「奥義」や、魔法を使った必殺技、常時自分を助けてくれる妖精や共に戦う使い魔など冒険を有利にする要素もたくさんあり、すべてををコンプリートしたり、隠されたマップやアイテムを発見する楽しみなど、ボリュームも満足の1本となっております。アイテムの説明がちょっと面白いのも伝統なので、新しいものが手に入るとついつい読んでしまいます。

装備を変えると、パラメータもかわるため、いろいろ試して自分に合った構成を見つけるのも楽しみです。

シャードの組み合わせでスキルが決まる
集めたシャードを切り替えることによってできることが変わる。組み合わせたくさん!
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Bloodstained プレイレポ

嵐のガレオン船からスタートし、拠点となる村、そして悪魔の城へと探検を進めていくのですが、いろいろなシリーズがあるIGAヴァニアの原点、「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」を一番根底に置いている感じがしました。
先ほどの画像の大聖堂を筆頭に、「いいところに連れてってあげよう」のセリフがあからさまに怪しい御者さんや(多分前職は渡し守)、幻となっていた歌う妖精、某最強武器のような剣、城内の至る所にある座れる椅子など、「あー、これ終わったら月下やろう」と思ってしまうこと請け合いです。図書館の彼の下に穴開いてるの見た時は笑っちゃいましたよね。これはああ!って(笑)
2Dで見た時はあまり気にしなかったんですが3Dで見ると謎です、なんでこんな危険なとこに座らなきゃならないんだと。しかも椅子の脚ギリギリだし。ちょっとでも椅子ずらしたら落っこちるわ(笑)絶対本を落っことしてあーーーってなるよね。

図書館は危険がいっぱい?

逆に、「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」未プレイの方はこの後月下をプレイして体験してみてほしいです。すべての原点であり至高のタイトル。イラストの小林文美さんの耽美なイラストも世の女子の心をわしづかんだものです。今かなりお安く手に入ると思います。

今回新しく出てきたところで言うと「手をかざす」というものが面白いなーと思いました。手をかざすことにより魔力を与えて物を動かしたりするものです。また、狙いを定めたりすることにも使います。そのせいで操作が複雑化しているような気がしないでもないですが…。雰囲気重視ということで。

手をかざすと動く魔法のギミック

背景はとてもきれいでよかったのですが、キャラクターがちょっと日本向けでないというか、アニメ調なのはいいとしても、モデルが残念というか…。
さらに、装備品も体装備はあまり見た目に影響を与えず、頭とマフラー、そしてアクセサリーが反映される結果、デモ中の見た目もかなり微妙なことになってしまい、ストーリーがどこか行ってしまった気がするのが残念でしたね。デモ中はノーマルでよかったんじゃないかな。ミリアムかわいいよね!という気にならずイマイチ乗れない。

シュールなミリアムさんのお姿
ものすごいシュールなことになっているミリアムの姿

あとはたぶん私が下手なだけなんですが、まず初めのボスでいきなり手こずってしまいました。難易度は低めといわれていますが、アクション苦手な方は普通に進んでしまうと敵が強くて詰んでしまう可能性があります。
もちろんアクションRPGですのでレベルを上げていけばかなりごり押しでも進めますのでご安心いただきたいですが、特に今回ポテコは慣れないXBOXコントローラでプレイしていたせいか、ものすごくキャラを動かしにくく、終始苦戦気味のプレイとなってしまいました。Steamでしか遊べない弊害が出てきてしまった感じです。通常PS4コントローラに慣れている方や、手が小さめの方は素直にPS4版の発売をお待ちいただくことをお勧めします。

さらに言うと、後半敵が硬くて、爽快感みたいなものが少し薄めだったのが気になります。ノミ男の動きをする奴が大量発生するところなどどうしても怒りがわいてくる(笑)。でも皆さん難易度低いって言ってるから感じてるのは私だけなのかなー。慣れればだいぶ違うんでしょうが、今回前述のコントローラー問題でどうにもならなかったので、PS4版プレイをしたらまた変わってくるのかもしれません。でもなー、「ヴァルマンウェ」風のアレ、強化してもそんなつよくないんだもん!

あとは途中のシャード「アクアストリーム」。これ実質1回しか使わないし、とにかく移動が難しい。これナシでできるようにしてほしかったな…。あまり意味がなかったかなーと思います。海を泳ぐのに2段階は必要ないでしょう。ちょっと過剰かなと。
また、全体の演出がちょっと良くなかった気もしていて、タメというか余韻みたいなものとかがあまり感じられず、すーっとストーリーが行ってしまって引っ掛かりがなかったのかな、弱いというか残らないというか…。あっさりしていたという印象です。

ということで、楽しくは遊びつつもいろいろな意味でちょっと不満多めの結果となりました。4年も待っていると期待値が上がりすぎてしまっているので、そんな中で発売となったのは、開発にとって結構つらいところだと思います。
とはいえこれが最終感想ではない!PS4版プレイをしたら、また追記をしたいと思います。どうしてもコントローラのせいでプレイが不自由なので、ガラッと評価が変わる可能性もあるからです。このままで終わるのもなんか悔しいですしね。リベンジします!

物騒なおばさまはみんなの仇をとりたい
皆さんの仇を取ろうとする物騒なセリフのおば様

ここまでたくさん文句を言ってきましたが、紆余曲折の開発の結果、発売してからも炎上と苦難の連続であったであろうことが想像に難くないのですが、IGAさま次第ですが続編を作ってほしいなーというところですね。いろいろあった結果、すでにドラキュラというタイトルが消滅した今となってはやはり復活はうれしいのです。ほんとうにうれしいのです。思い入れのあるタイトルなのです。きっと次も大変なんだろうと思いつつも、可能な限り続けてほしいなーと月下のせいで道を踏み外した?ポテコは思うのでありました。またどこかでクラウドファンディングをやるのならその時もきっと参加すると思います。悪魔城(正確には悪魔城じゃないんだけどさ)の名の通り、幾度消えても蘇ってきてほしいと願います。ポテコを含め、世界にたくさんいるヴァンパイアハンターたちは、ドラキュラ(じゃなかったけど!)が蘇らなければ倒しに行くことができないのですから。

おまけ

今回カレー推しゲームで、まあディレクターがあの人だしなーと思っていたのですが最後爆笑のこちら。お供えものか!懐かしの中村屋のカレー食べたくなってしまった。野菜は抜くのが鉄の掟。

カレーが好きなあの人へ捧ぐ感じ
カレーおいしいよね

とにもかくにも無事発売できてよかったです。スタッフの皆様お疲れさまでした!